" /> 現役地方銀行員「課長」が、中小企業支援のため、「副業ブログ」はじめました!【5日目】 - 地方銀行員が語る「中小企業再生支援」の現場

現役地方銀行員「課長」が、中小企業支援のため、「副業ブログ」はじめました!【5日目】

事業再生

こんにちは#ひろとし課長#です。

私は某地方銀行の中小企業の事業再生セクションに、約10年間従事し、

最近まで責任者を務めておりました。

現在、中小企業の事業再生分野に携わっている方、また、中小企業の経営者の方などに、

私のこれまでの経験ノウハウなんぞをお伝え出来たらと考えています。

さて、これまで4回のブログで述べてきたこと。

  1. 中小企業(特に地方中小企業)は、経営者の高齢化と後継者問題に直面している(ことが多い)。
  2. 中小企業は信用力が低く、融資を受けるためには、信用保証協会など保全(担保)を求められる(ことが多い)。
  3. それに対して、地方銀行は、地元地域というものを後にして、首都圏など越境融資を精力的に行い、消耗戦に陥っている(ケースが見受けられる)。
  4. 地元の中小・零細企業相手の融資は、保証協会融資に判断を丸投げし、行員の目利き力が低下している(ことを危惧している)。

こんなことを言ってきたつもりです。

最初のほうのブログで述べた通り、地方銀行のお客さんは、地元の中小零細企業が圧倒的に多く、

地方銀行は、地元地域に支えられなければ事業は継続できない。

これ、間違いないです。

ドラッガー教授に学ぶ地方銀行の役割とは

P.Fドラッガー教授は、著書「マネジメント」において、企業の目的とは、企業の使命とは、

との問いに対し、以下のように答えています。

「企業は社会の機関であり、その目的は社会にある。企業の目的の定義は一つしかない。それは顧客を創造することである。」

「企業は、すでに欲求が感じられているところへ、その欲求を満足させる手段を提供する。」

「企業の目的と使命を定義するとき、出発点はひとつしかない。顧客である。顧客によって事業は定義される。」

「われわれの事業は何か?」との問いは、企業を外部すなわち顧客と市場の観点からみて、初めて答えることができる。

「顧客はだれか?」との問いこそ、個々の企業の使命を定義するうえで、もっとも重要な問いである。」

「エッセンシャル版」マネジメント 基本と原則  著者 P.F.ドラッガー ダイヤモンド社

どうでしょう、地方銀行、地域金融機関のみなさんは、じっくりと考えてほしいものです。

地方銀行は、

  • ゼロ金利政策の長期化による収益力の低下
  • 人口減少や高齢化による地方マーケットの縮小

などの外部要因に対して、

単純な金利競争や、貸出規模の拡大では、生き残りできないと言われています(事実)。

そこで、地方銀行が生き残る道を探るために、今後どういう戦略をたてていかねなならないのか。

当然に、戦略の起点は、ドラッガー教授の言う、「顧客」が起点となるわけです。

私もこの著書を読んだとき、自分の所属する会社(銀行)に置き替えてみて、

「当行のお客さんって誰だろう?」って考えてみました。

地方銀行はどうすればよいか?

当行は地方銀行だから当然に、「地元地域のみなさまでしょ」て答えが出るわけです。

なかでも中小・零細企業のお客さんが圧倒的に多い。

ですので、地方銀行のお客さんとは地域の中小・零細企業といえるのです。

それでは、その「顧客の求める欲求」の面について、さらに考えてみますと、

中小企業の実態は、経営者の高齢化、後継者不足、信用力が低位で、保全など融資条件も厳しい。

地域経済のポテンシャルは、廃業>起業の進行により低下、成熟。

こうした課題を抱えている。これが実態。

ならば顧客の欲求=地方銀行のお客さんの欲求とは、

上記の課題を解決すること。ではないか。という当たり前の答えに行きつくわけなのです。

もし地方銀行は、その事実に目を向けずに、

  • ごく一部の大手優良企業のみしか相手をしない
  • 首都圏の優良なマーケットに進出していく

ということでは、ドラッガー教授の言う「企業の目的・使命」を果たしたことにならないですよね。

ましてや、生き残れるほど、甘い世界ではない、と思います。

地方銀行は、ドラッガー教授の言う

「真の顧客の欲求」というものを、真剣に考えるべきだ!

地方銀行の顧客の「真の要求」に答えるために、取り組むべき事項は、

  1. 事業再生
  2. 事業承継
  3. 創業 

という課題、問題に真正面から取り組まなければならない。

わたくし#ひろとし課長#は、

地方銀行であるわが銀行の本業は、「中小企業再生」である、と思ったのです。

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