" /> 現役地方銀行員「課長」が、中小企業支援のため、「副業ブログ」はじめました!【3日目】 - 地方銀行員が語る「中小企業再生支援」の現場

現役地方銀行員「課長」が、中小企業支援のため、「副業ブログ」はじめました!【3日目】

事業再生

こんにちは、#ひろとし課長#です。

ほんと、うまくいかなくて苦労しています。

もっと、いろいろ記述したはずの2日目。なんか区切り悪く、3日目に残しました。

前回からの続き、

銀行は、信用力あるところしか、相手にしないでしょ!ということに対して語っていきます。

ドラマ「半沢直樹」にあるシーン

ドラマ「半沢直樹」や「下町ロケット」

池井戸潤さんのドラマには、登場する支店長や融資担当が、

中小企業に対し、意地悪に詰め寄るシーンが多いです。

私も池井戸さんの小説が大好きでして、私は営業店の役席時代に、

「俺たちバブル入行組」(ドラマ:半沢直樹)の小説を読み、

実際に直面していた、問題先の回収交渉に、ギアを入れたこともありました(笑)。

私も融資をお断りしたことは何度もありましたが、あんたな意地悪なこと 言ったことはありません。

ドラマだな~、て見てましたが、融資を断られた経営者側からすると、

本当に「ドラマのようなことを言われた」と思っている方が多いのかもしれませんね。

融資を断るのは銀行員として、いやなものです。できればお客さんに「ありがとう」と言われたい。

中小企業の問題点とは?

地方(だけではないと思いますが)の、中小企業に起きている問題点はなにかというと、

経営者の高齢化 と 後継者不在 ではないでしょうか。

高齢の経営者がリタイア(もしくはお亡くなりになり)し、跡継ぎがいないため、廃業する。

一方で、新規開業が廃業を上回れば、新陳代謝、活性化につながるのですが、

開業<廃業 という状況が続いていと、

地方経済はますます成熟化し、マーケットのポテンシャルがさらに低くなります。

ちなみに、私の親父も事業主でした

子供のころは、跡継ぎに、なんて思ってたことはありましたが、

私も成長していくうちに自然と消え、結局サラリーマン(銀行員)になってしまいました。

これは私の「地方」だけでなく、どこにでも共通する課題・問題(大問題)なのではないでしょうか?

こういうマーケットポテンシャルの低下した地方、地域を事業エリアとしている、

私たち地方銀行は、どういう戦略をとればよいのでしょうか。

隣の芝生は青い戦略?

地方銀行が首都圏へ進出、いわゆる越境融資に力を入れるのは、このためです。

自社の本店を構えている地域のマーケットが弱いため、首都圏に法人営業部隊を投下する。

優秀な行員を選りすぐって、融資増強、手数料拡大に注力する銀行も多いのではないでしょうか。

ポテンシャルの低いマーケットから、有望なマーケットに、人的資源の再配分を行う。

これは経営戦略としては当然あり、だと思います。

しかし、本拠地のお客さんを後回しにして、そっちのけにしたならば、いかがなものでしょう。

有望なマーケットには、当然に競合先(しかも大手メガバンク)がいます。

また、もともと首都圏を本拠地としている地元金融機関(銀行だけでなく、信金、信組)もいます。

そのため、金融機関同士で不毛な消耗戦が始まるのです。

有望とみられるひとつの企業に対し、連日、複数の金融機関が足しげく通っていきます。

しかし、銀行というビジネスモデルにおいて、しょせん大きな差別化を図ることができません。

ソリューション提案など、かっこいいこと言っても、結果的に金利や条件競争におちいります。

「当行はA銀行さんよりも、低金利で対応します」「当行は社長を保証人にとりません」など

がんばって融資を獲得しても、低金利のため、たいした収益は得られず。

また、金利選好の経営者は、他行がさらに低利で提案すると、せっかく獲得した案件なのに

さっさと肩代わりされてします。

それならまだしも、有望と思った企業が、業績が急激に悪化して、倒産してしまう。

実は、もともと粉飾決算だった。なんて話は、ザラにあります。

前回のブログで述べましたが、地方銀行の強みは、地域の情報や地域とのつながりなのです。

あらたな地域でこの「強み」を形成していくには、どれだけの時間がかかるのでしょうか。

強みが使えないエリアで勝負するのは、いつか限界が来ます。

地方銀行は、地元地域というエリアから離れることはできないのです。

地方銀行の取るべき道は?

地方の中小企業は、高齢化と後継者不足で、どんどん企業数が減っていく。

残っている企業も、高齢の経営者では(大変失礼な発言ですが)、

新たな取り組みを行う行動力、企画力に限りがあり、

成長しないだけでなく、ますます鈍化、衰退していく可能性ある。

一方、そのメイン行である地方銀行は、マーケットポテンシャルが弱い、ことを理由に、

首都圏のマーケットに将来有望なエース級行員を投下(越境融資部隊)。

地元メイン銀行が、他国で不毛な消耗戦を繰り返している間、地元はますます衰退していく。

首都圏での戦いで敗れる、もしくは大きな戦果を遂げられることなく、地元に帰ったときには、

もはやお客さんがいない・・・なんてことになりかねません。

また、残ってたお客さんには、「あなたたちは外に出て行って、私たちに見向きもしなかった。」

なんて愛想をつかされてしまうかもしれない。

何度も言います。

しょせん、地方銀行は、地元のお客さんの支えがあって、はじめて成り立つビジネスなのです。

いまこそ、地元エリア、自分の立ち位置に目を向けることが大事なのです。

地域の企業(中小零細企業)にしっかりと目を向けることは、必然なのでしょう。

原点回帰こそ、いま、地方銀行が求められる戦略なのでは、ないでしょうか。

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