" /> 現役地方銀行員「課長」が、中小企業支援のため、「副業ブログ」はじめました!【4日目】 - 地方銀行員が語る「中小企業再生支援」の現場

現役地方銀行員「課長」が、中小企業支援のため、「副業ブログ」はじめました!【4日目】

事業再生

こんにちは。#ひろとし課長#です。

これまで、がんばって投稿してきたのですが。

私が最初に訴えかけた、

地方銀行は中小零細企業は相手にしないのでは?

という問いに対する答えになってない、なあ~と。でもめげずにがんばります。

今回は、信用力と担保 というテーマで、解説しましょう。

銀行はリスク産業である

銀行融資には、当たり前ですがリスクがあります。

融資した企業が倒産などすれば、銀行には損失が生じます。

まず、大前提としまして、銀行はリスク産業なのです。

リスク産業ならば、ちょっとは貸し倒れても仕方ないで。とフツーは思いますが、

銀行員にとって、貸し倒れ=回収不能は、絶対にタブーなのです。

なぜならば、融資の原資というものは、大切な預金(大半が地元の預金)なのです。

銀行の資金ではない。回収不能など起こしては絶対にダメである。

と、銀行員は、若いころからに厳しく言い聞かされます(実はこれ当然)。

ドラマ「半沢直樹」でも、巨額の回収不能に対し、本部や支店長から厳しく叱責され、

人事処分=左遷となりかけたシーンあるでしょ。

あれはドラマなのでやりすぎですが、実は本当なのです

そもそも、リスクがあるならば、それなりのリターンがあるべき。

それで初めてビジネスは成立します。

ところが、前回も述べた通り、銀行融資の場合、リターン(金利)の相場が決まっている、

地域の中小零細企業融資については、どんなに金利が高くても、

5%を超えるような金利・・・・     適用しにくいです。

中小企業相手=不確実性というリスクが常に伴うことになる。

地方銀行の場合、中小企業という信用リスク

銀行金利というリターン   をマッチさせることが難しいのです。

信用力とは?

それでは信用力とはいったいなにを指すのでしょうか?

銀行のいう企業の信用力とは、ざっくり言うと、企業財務や企業体力のことを指します。

安定した黒字経営を継続していること

自己資本の割合が高いこと

借入金が適正であること などなど。

このほか、従業員数や資本金、資産の額など企業規模や、事業年数など企業の経歴などが該当します。

当然ながら、上場企業は株式を公開しており、

市場において、公の価値(時価)が認められていることから、

相応に信用力が高い、と判断されます。

上場企業のような信用力の高い企業だけ、取引すればよいのに。って思いたくなりますが、

地方においては、上場企業は、まったく少ないといえます。

信用力を補完する信用保証協会

銀行が、信用力の乏しい中小・零細企業に資金対応をするためには、担保で補完します。

中小・零細企業の信用力を補完する担保。

こうした公的機関として、全国に「信用保証協会」があります。

銀行も、信用保証協会による保全付きであれば、少々疑わしい、と思われる決算内容の先にも、

「保全確保だから」という理由で、堂々と融資対応することができます。

これは、「信用力不足という問題をカバーする」という意味においては、

保全機能として、信用保証協会という機関は、中小・零細企業に対する貸渋り対策に有効であり、

中小企業の資金繰り支援に役立つことから、積極的に利用してよいと思うのですが、

これが過度になりすぎると、よくないのです。

まず一つ目は、銀行融資=保証協会付き融資 が条件となる。

銀行は「信用保証協会」が保証しないと、中小零細企業に融資対応をしない、ことになります。

ということは、銀行は保証協会に与信判断を丸投げすることと同じ。

「保証協会が保証する」のであれば、たとえ決算書にわからないところがあっても、

経営者によく話を聞かなくても、

工場の生産現場を確認しなくても、

資金使途がよくわからなくても、融資対応に応じることができてしまいます。

その結果、

二つ目の問題点として、若手銀行員に目利き能力や「事業性評価」など能力が育たなくなります。

保証協会付き融資は、公的予算に基づく保証制度であり、1社に対する保証枠が存在します。

つまり、その枠がいっぱいになると、融資対応ができなくなります。

三つ目は、その地域の中小・零細企業は、保証枠の範囲内のみしか、資金調達ができず、

成長や再生に必要な資金について、

保証協会の枠の範囲内という限度が生じるということです。

保証協会融資がダメなのではなく、

保証協会に判断を丸投げする、過度の依存がダメといっているのです。

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